2025年7月7日(月)、鹿沼東高校で、高校1・2年生および教員(約340名)を対象に、本学の飯野光政准教授と嶋田和成教授が、「探究すること」をテーマに連続講話を実施しました。

2025年7月7日(月)、栃木県立鹿沼東高校で、高校1・2年生および教員(約340名)を対象として、機械分野自然エネルギーコースの飯野光政准教授と共通教育センターの嶋田和成教授が、理系と文系、それぞれの立場から「探究すること」をテーマに各30分間の連続講話を実施しました。講話は、2年3組の教室から、1,2年生の各教室に配信されました。

連続講話は、飯野光政准教授による講話から始まりました。
題目:「知られていないこと」を探究する研究者の視点 -波力発電の研究を通して-

最初に、今回の講話の前提として、研究とは「人類の知識の総量を増やしていく活動」であり、人類全体として、今まで「知らなかった」ことを「知る」ことが研究である。という定義を紹介しました。
その上で、なぜ、波力発電の研究を始めたのか、研究テーマの決め方など、研究に取り組むときの視点が示されました。
また、自分の研究の対象にするには、「自分でできる」必要があり、それらにどのように向き合うかという、とても重要なポイントを教えてくれました。

飯野先生のテンポの良い講話に生徒たちは引き込まれ、何度も頷きながら納得していました。

続いて、英語教育学や言語学を専門とする嶋田和成教授により、文系分野での探究をテーマに講話が行われました。
題目:その「なぜ?」が探究のはじまり -英語教育学・言語学の「なぜ?」を通して

嶋田先生は、「睡眠学習で英単語を覚えられるのか」、「日本の英語教科書は役に立たないのか」、「日本人英語学習者と他の英語学習者は何が違うのか」、という3つのEpisodeを紹介しながら、いつの間にか、英語教育学や言語学の深遠な世界に私たちを誘ってくれました。

生徒たちは、このような学問分野や研究があることを知り、ワクワクしながらお話に引き込まれていきました。嶋田先生の問いに答えられた生徒たちから拍手も起きていました。

そして、「なぜ?」という疑問がどのように研究テーマに繋がっていくのかを具体的な事例をもとに説明してくれました。

講話終了後の質問コーナーでは、離れた教室からの英語の先生のコメントや講師の飯野先生から英語の勉強法に関する質問もあり、会場は大いに盛り上がりました。

最後は、生徒の皆さんから大きな拍手があり、感謝の気持ちが伝えられました。

今回は、理系分野、文系分野それぞれで、「探究すること」に関する連続講義を実施しました。おそらく、このような趣旨で行われた探究の講演会は、少なくとも栃木県内では初めての試みでしたが、大きな成果があったと実感しています。

鹿沼東高校の生徒の皆さんのフレンドリーで前向きな気持ちと真摯な眼差しに、我々も大きな刺激を受けました。この体験が、今後の探究活動のモチベーションになってくれることを心から期待しています。

本学には、課題研究のテーマにも関連するような様々な研究分野があります。また、皆さんの先輩を始め、大学で探究活動に取り組んでいる学生の声を聞く機会もあります。是非、オープンキャンパスにも足を運んでみてください。お待ちしています。