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- 学部・学科・大学院 – 看護学部
幅広い知識と技術をもつ
「心ある看護者」を育成します。
看護学部
ASHIKAGA UNIVERSITY Faculty of Nursing
看護学科Department of Nursing
あたたかな心があふれる社会の実現のために、豊かな人間性を兼ね備えた「心ある看護者」が今ほど求められている時代はありません。2014年4月、足利大学は系列の足利短期大学看護学科を看護学部看護学科に改組いたしました。看護師に加え、保健師や養護教諭も目指せる特色のある看護学部として、看護学と工学が出会った看工連携という新しいカタチの看護者の養成を新たにスタートしました。建学の精神である「和を以って貴しと為す(以和為貴)」を体現できる心ある人間として多くの人々に貢献できる看護者を目指しましょう。
看護教育20年の実績
本法人は、1925年(大正14年)足利市月見ヶ丘に足利実践女学校を設立したことに始まり、子女教育に貢献しました。1996年、足利短期大学看護科を設立し、約20年にわたり看護教育の実績を積み重ねてまいりました。そして、2014年改組し看護学部を開設しました。更なる実績を積み重ねてまいります。
カリキュラム実践の特徴
- 学生参加型授業
- 授業は講義、演習、実習の形式で行われ、少人数で行われるゼミナール以外でも学生参加型の授業を展開し、双方向性のある授業を行います。学問への関心を高め、主体的な学修の促進を図っていきます。
- 臨地実習環境への対応
- 学内の演習では、学生が臨地実習で経験する看護技術に関係するシミュレーションモデル、視聴覚教材等を活用することで、臨地実習環境をイメージしながら、臨地実習への適応力を身につけていきます。
- シミュレーション教育環境の充実 シミュレーションラボ
- 現在の医療は病院完結型から地域完結型へとシフトしています。このような複雑で多様な状況に対応する看護実践能力向上をめざし、アクティブラーニングの有能な教育形態である、シミュレーション教育の環境整備を目指しています。本学部の自学自修の精神にのっとり、学生が主体的に学びを深められるよう支援していきます。
看護学部のカリキュラムマップ
卒業時に取得できる国家試験受験資格と卒業に必要な単位
卒業要件:124単位以上 学位:学士(看護学)
卒業までに取得可能な資格
- ○看護師国家試験受験資格
- ○保健師国家試験受験資格(定員80名の選択制)
- ○養護教諭一種免許状(選択制)
- ○第2種ME技術者
卒業後に取得可能な資格
- ○養護教諭二種免許状
- ○第一種衛生管理者
看護専門科目領域
基礎・看護管理学
領域の紹介
基礎看護学、看護管理学に関する教育を行っています。基礎看護学は、1・2年目で看護が人間の健康の保持・増進、疾病を予防し、健康の回復と苦痛の緩和を目指す実践活動であることを理解し、基礎的知識・技術・態度を学びます。看護管理学では、最後の学年で、医療チームの一員として組織的・効果的に看護を提供するための看護管理の基本概念を学び、より質の高い看護サービスを提供するために看護実践力の向上を目指します。
おもな科目の紹介
基礎看護学実習室
演習は、全員が一緒に学ぶことができる広い実習室とたくさんのベッドや医療器材がある整った環境で、グループ毎に教員を配置し看護技術を修得します。
看護技術演習の様子
講義室で講義を受け、その後、実習室で学んだ技術を練習します。対象者の情報を集める様々な技術を修得して、臨床に活かすことのできる基礎的な判断力を養います。
看護学概論
看護の基本概念を理解し、看護の役割について学びます。本学の建学の精神である「以和為貴」を基盤に、人間を総合的にとらえ、人と人、人と生活の調和を大切にし、健康に資する看護実践の基礎を学修します。
看護管理と継続教育
看護管理は管理者だけの概念ではなく、それぞれがさまざまな状況に対応する際の基盤となるものです。日々、管理的な視点を持って対象者の看護実践ができる看護職に育つために必要な基礎的な管理能力を修得します。
基礎看護学実習Ⅱ
対象者が健康上の課題を持つことによって影響が及ぼされる日常生活や、家庭・社会等における役割の変化、対象者の精神的・社会的背景について理解するとともに、必要な援助の計画・実施・評価について学びます。
統合実習
組織における看護部の位置づけと役割・責務について理解し、ケアの優先順位の考え方や看護倫理、医療安全の視点から看護師の一日の業務を通して看護管理の実際を学び、看護ケアのマネジメントの向上を図ります。
地域・在宅看護論
領域の紹介
地域・在宅看護では、地域で暮らす全ての人々を対象にしています。1年次には、徒歩圏内の地域を調査し、足利の特徴や地域住民の生活、日本の社会構造の変化、看護の対象について学びます。学年が進むにつれ、在宅看護で用いる医療機器の操作や管理、基本的な看護技術を習得し、家庭の物品を活用した看護を提供します。また、療養者や家族・介護者の健康管理についての技術も身につけ、地域で活躍できる看護師を目指して学びます。
おもな科目の紹介
チームで徒歩圏内を調査し、足利の暮らしやすさや暮らしにくさをポスターにまとめて発表し、チーム間の質問を通じて新たな視点や気づきを得ました。
在宅看護方法論Ⅱの演習で、人工肛門造設療養者を想定し、皮膚保護に注意しながら装具の取り外しや装着、人工肛門の観察を行う練習をしました。
在宅看護概論
ご自宅で暮らす療養者とその家族について理解し、安定した療養生活を継続していくために必要な在宅看護の基礎知識を学びます。さらに、社会の変化に目を向け、地域包括ケアシステムの構築を目指すための役割を考えます。
在宅看護方法論Ⅱ
ご自宅で過ごしている方々の疾患の理解と、対象者への援助技術の手順作成を行い、実践をします。思考と実践を繰り返し、技術力を身に付け、3年次には、療養者の方々に技術提供ができるように準備をしています。
在宅看護実習Ⅱ
居宅療養者と家族を理解し、訪問看護ステーションで必要な支援を学びます。また、地域包括支援センターの実習を通じて、地域で暮らしつづけるための地域包括ケアシステムの構築とその意義を考察します。
成人看護学
領域の紹介
成人看護学の対象は、青年期から向老期の人生のうちで最も充実した時期にある自立・自律した人です。仕事に従事し、社会や家庭で主たる役割を果たす「大人」にも、様々な要因で健康問題が生じます。成人看護学では、手術療法を受ける急性期にある人や、糖尿病などの慢性の健康問題を有する人などを支援するために、看護理論や看護モデル、看護実践の方法についての講義・演習・実習をします。
おもな科目の紹介
手術を受けた人の看護を学ぶ演習前に、講義を受けている様子です。演習の前には、援助方法の根拠を学ぶことで確かな技術を身に付けます。
血糖測定の演習です。健康を自己管理するための指導・教育方法についても学修します。対象の気持ちを理解することにも繋がります。
成人看護学概論
成人期にある人の発達段階の特徴と生活について理解し、生活環境・習慣、職業等が対象の健康に及ぼす影響について学びます。また、成人期にある対象の健康レベルに応じた看護を実践するための基礎を学びます。
成人看護学方法論Ⅰ
生命が危機的状態にある人、健康状態が急激に変化している人、手術侵襲を受けた人をアセスメントするための基礎を学び、生命維持の援助方法、異常の早期発見・対処、合併症予防、回復促進の援助方法を学びます。
成人看護学実習Ⅱ
病いとともに生きる人や終末期にある人を、その人を取り巻く環境ごと理解し、健康上の問題をアセスメントし、問題の解決・回避に向けた看護計画を立案・実施・評価します。実践を通して看護の意義を学びます。
老年看護学
領域の紹介
高齢化が進む今、最後までその人らしく、その人の人生を支える看護が求められています。 老年看護学では、その人が培ってきた生き方や価値観を大切にしながら、高齢者自身が身体の変化を受け入れながらも、これまでとこれからの人生を肯定的にとらえ、いきいきと生活を送れるような看護を学びます。老年看護学実習では、高齢者の価値観や思いを尊重しながら関わることで、援助的関係の知識と技術を学び、様々な気づきが得られます。
おもな科目の紹介
老年看護学実習では認知症高齢者に楽しい時間を過ごせていただけるよう学生達がレクリエーションの準備をしています。
高齢者施設での老年看護学実習の準備として、映像を通して、高齢者の特徴をイメージしながら、高齢者への支援の実際を考えています。
老年看護学概論
老年期にある人の発達課題や生活、家族、経済、医療等の動向について理解します。加齢に伴う身体・精神・社会・霊的変化について理解し、老年期におけるwell-beingとsuccessful agingについて学びます。また、高齢者の人権、尊厳を学びます。
老年看護方法論Ⅰ
老年期の生活機能の特徴と変化を理解し、日常生活動作を支援する方法を学びます。また、老年期の生活と健康を支援する関連職種の役割を理解し、高齢者が生活機能とQOLを維持・向上しながら生活するための援助を学びます。
老年看護学実習
高齢者の個別性を理解し、自立支援やQOL向上を目指した看護実践能力を修得します。加齢に伴う変化や健康障害を持つ高齢者を多面的・統合的に理解し、倫理的配慮をもって生活機能を維持・回復するための看護実践を学びます。
小児看護学
領域の紹介
小児看護は、子どもの健康・不健康を問わず、新生児期から思春期までのすべての子どもとその家族を看護の対象とします。子どもの各発達段階の特徴を身体・心理・社会的側面から理解するとともに、健やかな成長・発達と健康増進に向けた援助について学びます。また、病気や障害を持ち療養生活を送っている子どもと家族の安全・安楽を守り、個別性のある看護実践を行うための基礎的な知識と技術を学修します。
おもな科目の紹介
子どもをあやしながら健康状態を確認する方法について、学んでいます。
実習施設での看護実践に近い状態で、赤ちゃんの心臓の音を確認しています。
小児看護学概論
小児看護の理念を踏まえ、絶えず成長・発達している子どもの特徴と、それらに影響を及ぼす諸因子について学び、成長・発達の個人差や健康障害の理解、アセスメント方法などを修得します。
小児看護方法論Ⅰ
小児期にある対象の成長・発達や健康問題の特徴を踏まえ、健康障害をもつ小児と家族の看護に必要な知識・技術を修得します。健康障害が小児・家族に与える影響や、小児期に起こりやすい症状と検査・処置時の看護について学修します。また、小児期に起こりやすい不慮の事故と看護、緊急時の救急処置活動と救急蘇生方法について学修します。
小児看護学実習
小児期における対象者と家族を総合的に捉え、成長・発達や健康レベルに応じた看護を実践できる基礎的能力の修得を目指します。病棟実習においては健康障害を持つ子どもを受け持ち、看護過程の展開方法と看護の実際について学びます。
母性看護学
領域の紹介
母性看護学では、女性のライフサイクルをリプロダクティブヘルス・ライツの視点でとらえ、生涯にわたり良好な健康状態で次世代を生み育てる機能が健全に働くよう、家族を含めた看護について学びます。主に、母性の概念や各期(思春期、成熟期、更年期、老年期)の特徴・発達課題、妊婦・産婦・褥婦・新生児の生理的変化を学び、母性看護の機能・役割や周産期看護、母性保健活動の実際に関する理解を深めます。
おもな科目の紹介
産褥子宮の観察
出産後の女性の子宮状態を観察する技術を学んでいます。
新生児の沐浴
出生後の赤ちゃんに対する清潔ケアを学んでいます。
母性看護学概論
母性看護の機能・役割と母性保健活動の実際を学ぶ。また、女性の性と生殖を中心とした健康課題を学修し、ライフステージにあわせた看護を理解します。さらに、生命倫理について考える機会とします。
母性看護方法論Ⅰ
妊娠・分娩の生理的な経過とその診断、検査を理解し、正常な経過を促すための援助能力を修得します。また、妊娠期・分娩期に起こりやすい異常の徴候を理解し、その早期発見と健康回復に向けた援助能力を養います。
母性看護学実習
妊娠期、分娩期、産褥期および新生児期の特徴を理解し、対象に適した看護を実践できる基礎的能力を養います。受け持ち母子(出産直後から退院までの女性と新生児)の看護過程や外来、LDR、新生児室での実習を展開します。
精神看護学
領域の紹介
みなさんも心が折れそうになったり、気持ちが疲れたりすることはありませんか?精神看護学は子どもからお年寄りまでを対象に「精神の健康」の視点から看護を学んで行きます。精神看護学では、心の病を専門的に理解し、回復を支援するために必要な知識や技術を学びます。看護師は弱った心を癒し、折れた心の回復を支援できる仕事です。「ときに癒し しばしば支え つねに共に在る」対象者の心に寄り添う看護実践を学びましょう。
おもな科目の紹介
Nursing for Mental Illness Tree
ひとりひとりが葉の「色」「形」「大きさ」「位置」に意味を持たせ自分の精神看護の葉を作ります。みんなの精神看護の葉をつけた精神看護の樹が完成します。
看護過程(関連図)意見交換会
看護過程の学修の途中で、グループの学びを分け合うため、意見交換会を実施します。仲間の考えを聞くことも議論することもチームとして協働するための学びになります。
精神看護学概論
心の発達段階における特徴と健康を保持増進する重要性について理解し、看護職者の役割や多職種の協働について学ぶ。また、わが国の精神医療の現状や課題を理解し、その要因と社会的包摂について考察します。
精神看護方法論Ⅰ
精神の疾患による症状や日常生活への影響を理解し、治療や状態に応じた看護の基礎を学ぶ。また対象のストレングス(強み)に着目し、セルフケアのための援助方法や、その方のリカバリー(回復・再起)を支援する基本的な治療的支援について学びます。
精神看護学実習
入院、また地域で支援を受け生活をしている対象を、身体的・精神的・社会的側面から理解し、精神症状と身体の関連や日常生活への影響を対象との関りを通し理解し支援を考え実施します。保健医療福祉チームの職種の役割や連携を理解し看護師の役割を理解します。
公衆衛生看護学
領域の紹介
公衆衛生看護学は、保健師を目指すための学びです。保健師は、人々が住みなれた地域で学校や働く場において、その人らしく、健康に活き活きとした生活ができるよう支援します。対象は、赤ちゃんから高齢者まで、そして、健康な方々から障害や病気などで自宅療養されている方々まで幅広いです。主な活動は、感染症対策から生活習慣病対策、介護予防、育児支援、さらには、災害時の支援など、社会の状況にも応じた活動をしています。
おもな科目の紹介
公衆衛生看護学実習では、栃木県内の保健師の活動の一部として、地域住民に健康に関する知識をお伝えしています。
デスクワークの疲労回復となるストレッチを学生達がモデルになりパンフレットで紹介しています。
公衆衛生看護学概論
健康を理解し、公衆衛生看護が果たす役割を理解します。公衆衛生看護の対象となる人や看護が行われる場の特性を理解し、あらゆる健康レベルにある人へのプライマリ・ヘルス・ケア及びヘルスプロモーションを学びます。
公衆衛生看護活動展開論Ⅰ
保健師は「個人」と「地域」を支援します。「個人・家族・グループ」への支援として、家庭訪問やグループ支援など、「地域」に向けた支援として地域診断があります。本科目では、対象に適した援助技術を学びます。
公衆衛生看護学実習Ⅰ
地域の人々の健康課題を解決するために、市町村の地域特性に基づき展開される公衆衛生看護活動の実践能力を養うことを目的に、市町村保健師の役割を理解します。