今回は、夏休み中の出前授業として、高校1,2年生の希望者11名が受講しました。高橋教授は、「超低温物理学」が専門分野で、絶対零度に近い温度で、物質の特性がどのように変化するかを実験的に研究しています。
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自然環境での最低温度を知ろう! という話題から始まり、温度を下げるとどうなる? という本題に入りました。
「液体窒素」を使って冷却すると、空気の体積は”縮む”ことを実演し、さらに金属では温度変化で「熱収縮」が起こり、「電気抵抗」が変化することを実験で確かめました。
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続いて「電磁誘導」です。
反発する磁石の力は、電気を通しやすい金属(電気抵抗が小さい金属)の方が大きいことを実験で確かめました。
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最後は「電気抵抗が「ゼロ」の場合、磁石はどれだけの時間をかけて落下するだろう???」という問題が示され、電気抵抗ゼロの「超伝導体」が登場しました。
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超伝導体で磁石が浮く現象(マイスナー効果)に、生徒たちから歓声が上がりました。
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この超電導技術は、リニアモーターカーに応用されていること、常温超電導に向けた「未来への挑戦」につながっていることを生徒たちに伝え、授業が終了しました。
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今回の授業では、単に現象を示すのではなく、その現象がなぜ生じるのかを、実験で確かめながら実感させてくれました。生徒の皆さんの集中している姿が印象的でした。
夏休み中、工学部(8月24日)、看護学部(8月18日)、それぞれオープンキャンパスを開催いたします。
高校生の皆様のお越しをお待ちしています。